スターサーバーを契約したんだけど、何から始めればよいのやら……
サーバーを借りてから、実際にブログの記事を書けるようになるまでの下準備は、かなり手間がかかります。
この記事では、スターサーバーと契約した後
- データベースの設定
- WordPressのインストール
- 検索エンジンによるインデックスの防止
までの手順を、ひとつひとつ図を使いながら説明します。
それでもあなたはルートディレクトリにインストールしますか?
この記事には、よくある初心者向けの説明と異なっているポイントが2つあります。
- WordPressをサブディレクトリにインストールする。
- 「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」設定を使わない。
要点1:WordPressをサブディレクトリにインストール
WordPressはサーバー内のどこにインストールされるのか、
ご存じですか?
スターサーバーの場合、ドメイン名の名前が付いたディレクトリ内の public_html ディレクトリの中にインストールされます。
例えば、sample.pigtail.jp というドメイン名の場合、下図のようになります。
図には sample.pigtail.jp ディレクトリ配下の public_html ディレクトリの中の様子が右側に表示されています。
ディレクトリが1つ、
ファイルが3つあります。
ホームページやブログを作る場合、この public_html ディレクトリの中で作業します。
だから public_html ディレクトリは、元となるディレクトリ=ルートディレクトリと呼ばれます。
ルートディレクトリの中に作られたディレクトリは、サブディレクトリと言います。
上の図では、ルートディレクトリの中に「wp」というサブディレクトリを作って、その中にWordPressをインストールしています。
WordPressを構成するファイルは3,000個以上あります。
これらをルートディレクトリ直下にインストールすると、かなりゴチャゴチャします。
だからサブディレクトリに入れたのね!
2つ目以降のWordPressをインストールするときは、必然的にサブディレクトリに入れることになります。
だったら1つ目もサブディレクトリに入れた方が
管理しやすいですよね。
この記事では、1つ目のWordPressをルートディレクトリにインストールことを「超簡単インストール」、サブディレクトリにインストールすることを「こだわりインストール」と呼ぶことにします。
でも私はブログは1つだけで十分だわ。
それなら超簡単インストールでも大丈夫ですよ。
作業も少なく、すぐに終われます。
要点2:「検索エンジンがサイトをインデックスしないようにする」設定を使わない。
新しくウェブサイトを開設するとき、未完成の中身のない状態で人に見られるのは避けたいですよね。
こういう場合は、ウェブサイトが検索エンジンにインデックス(登録)されるのを防止します。
検索結果に、自分のサイトが表示されないようにするためです。
WordPressには、インデックスされないようにする設定があります。
しかし、これを利用すると
設定を解除しても、なかなかインデックスされない!
という面倒な事態に陥ります(体験済み)。
手作業で1ページずつ登録する羽目に。
これを回避するために、この設定を使わずにインデックスを防ぐ方法を紹介します。
代わりにプラグインを使って、ウェブサイトをパスワード保護することでインデックスされないようにします。
サーバー管理ツール
まず、以下の手順でスターサーバーのサーバー管理ツールを開きます。
- Step 1スターサーバーのホームページを開く。
- Step 2メンバー管理ツールへログインする。
- Step 3サーバー管理ツールを開く。
スターサーバーのホームページ
スターサーバーのホームページからメンバー管理ツールにログインします。
画面の右上をクリック!
スターサーバーに登録したメールアドレスとパスワードを入力して、ログインします。
メンバー管理ツール
リンクをクリックして、サーバー管理ツールを開きます。
サーバー管理ツール
サーバー管理ツールでは、左側のメニューから各種設定項目を開きます。
WordPressのインストール
WordPressを以下の手順でインストールしていきます。
- Step 1WordPressを導入するドメインを設定する。
- Step 2データベースを作成する。
- Step 3WordPressをインストールする。
ドメイン設定
WordPressで使用するドメインを設定します。
ここで設定したドメイン名でWordPressで作成したウェブサイトを開くことになります。
ここでは例として、無料で使えるネットオウルのドメインを設定します。
スタードメインや他社で取得したドメインを使う場合も、ここで設定します。
- 左メニューの「ドメイン設定」をクリックする。
- 「ネットオウルのドメイン」タブを選択する。
- 希望するドメイン名を入力する。
- [確認画面]ボタンをクリックする。
無事登録されると、FTP情報が表示されます。
ここに表示されたURL、FTPユーザ名、FTPパスワード、FTPホストをメモしておきましょう。
データベース設定
WordPressはブログの内容を保存するためにデータベースを使用します。
基本的にブログ1つにつき、データベースを1つ使います。
あらかじめ用意されている「簡単インストール」には、自動作成する機能もあるのですが、機械的に無機質なデータベース名を付けられてしまいます。
今後、複数のブログを運営する可能性を考えて、データベースに識別しやすい名前を自分でつけるために、手動で作成します。
MySQL追加
- 左メニューの「データベース設定」をクリックする。
- 「MySQL追加」タブを選択する。
- データベース名を入力する。
- [確認画面]ボタンをクリックする。
MySQLユーザ設定
- 「MySQLユーザ設定」タブを選択する。
- 任意のMySQLユーザ名とパスワードを入力する。
- [確認画面]ボタンをクリックする。
ここで登録したMySQLユーザ名とパスワードを必ずメモしておきましょう。
MySQL権限追加
作成したデータベースとユーザを結びつけます。
これをやっておかないと、次のWordPress簡単インストールが実行できません。
- 「MySQL一覧」タブを選択する。
- 権限追加可能ユーザで登録したユーザを選択する。
- [権限追加]ボタンをクリックする。
WordPress簡単インストール
いよいよWordPress本体をインストールします。
対象ドメイン選択
- 左メニューの「簡単インストール」をクリックする。
- ドメイン名の横にある「選択」をクリックする。
追加インストール WordPress選択
- 「追加インストール」タブを選択する。
- WordPressの[インストール設定]ボタンをクリックする。
インストール設定
データベース情報
- 「作成済みのデータベースを利用する」を選択する。
- 前の工程で作成したデータベースとユーザ名、パスワードを入力する。
ブログ情報
- 「インストール先」を決める。
- 「ブログ名」を入力する。※あとで変更可能
- 前の工程で作成したデータベースとユーザ名、パスワードを入力する。
- ブログで使用するメールアドレスを入力する。※あとで変更可能
- [確認画面]ボタンをクリックする。
ここで登録したログインIDとパスワード、ログインフォームのURLはメモしておきましょう。
これで、WordPressが
一応使えるようになりました。
検索エンジンによるインデックスを防止
ここからWordPressにログインして、まだ未完成であるウェブサイトが検索エンジンに登録されるのを防ぐためにサイトをパスワードで保護するプラグインを導入します。
WordPressへログイン
WordPressにログインします。
WordPress簡単インストールの完了時に表示されたログインフォームのURLにアクセスします。
ログインフォームのURL http://あなたのドメイン名/wp/wp-login.php
- WordPress簡単インストール終了時にメモしたログインIDとパスワードを入力する。
- パスワードを入力して、[ログイン]ボタンをクリックする。
プリインストール・プラグイン削除
プリインストールされているプラグインをすべて削除します。
必要になったら簡単に再インストールできるので、気軽にサクサクッと消しちゃいましょう。
- 左メニューの「プラグイン」をクリックする。
- 1つ目のプラグインの「削除」をクリックする。
- 「本当に削除してもよいですか?」と表示されるので[OK]ボタンをクリックする。
- もう1つのプラグインも同様に削除する。
Password Protected プラグイン導入
Password Protected プラグインをインストールします。
ウェブサイトをパスワードで保護する機能が追加されます。
- [新規追加]ボタンをクリックする。
- 右上の「キーワード」欄に「Password Protected」と入力する。
- 作者 WPExperts さんの Password Protected プラグインの[今すぐインストール]ボタンをクリックする。
- 次に表示される[有効化]ボタンをクリックする。
プラグインの設定
次に Password Protected プラグインを設定します。
- 左メニューの「設定」>「パスワード保護」をクリックする。
- パスワード保護の状況:「有効」にチェックを入れる。
- 許可する権限:「管理者を許可する」と「ログインしたユーザーを許可する」にチェックを入れる。
- 閲覧者用の「新しいパスワード」を作って、入力する。
- [変更を保存]ボタンをクリックする。
閲覧者用のパスワードもメモしておきましょう。ウェブサイト構築中に使いたい場面があるかもしれません。
WordPressをルートディレクトリにインストールする
「超簡単インストール」を選んだ方は、ここまでです。
お疲れさまでした。
WordPressをサブディレクトリにインストールする
「こだわりインストール」を選んだ方は、あとひと踏ん張り。
ちょっと休憩して、もう少しだけ頑張りましょう。
「こだわりインストール」残業編
ここからはWordPressをサブディレクトリにインストールした場合にのみ、必要な作業です。
現状、サブディレクトリにインストールしたブログのURLは
http://ドメイン名/サブディレクトリ名
例 http://sample.pigtail.jp/wp
という形式になっています。これを
http://ドメイン名
例 http://sample.pigtail.jp
でアクセスできるようにします。
一般設定のURLを変更
- 左メニューの「設定」>「一般」をクリックする。
- サイトアドレス(URL)から「サブディレクトリ名」を削除する。
- [変更を保存]ボタンをクリックする。
ファイルマネージャーでファイルを改変
この後、やりたいことは次の4つです。
- ファイルマネージャーを開く。
スターサーバーが提供しているサーバー上のファイルを扱うツール。
- サブディレクトリにある index.php をコピーする。
サブディレクトリの index.php ファイルをルートディレクトリにコピーする。
一発でコピペできないため、一旦ダウンロードしてからアップロードする、という手順のため煩雑な作業に見える。
- ルートディレクトリにコピーした index.php を編集する。
WordPressをインストールしたサブディレクトリのファイルを読み込むように書き換える。
- ルートディレクトリにある index.html 等を削除する。
WordPressの表示を妨げる index.html とそれに付随する default_page.png を削除する。
ファイルマネージャーを開く。
- スターサーバーのホームページを開く。
- 上のメニューから ログイン > ファイルマネージャー をクリックする。
- ドメイン設定したときに表示されたFTPユーザ名とFTPパスワードを入力する。
- [ログイン]ボタンをクリックする。
サブディレクトリにある index.php をコピーする。
サーバーのルートフォルダ(ルートディレクトリ)の様子が表示されます。
- フォルダアイコンをクリックして、サブディレクトリに移動します。
- 「index.php」のアイコンをクリックしてダウンロードする。
- [ルートフォルダへ]ボタンをクリックする。
- [アップロード]ボタンをクリックする。
- [ファイルを選択]ボタンをクリックする。
- 先ほどダウンロードした「index.php」を指定する。
- 「index.php」が選択されていることを確認する。
- [アップロード]ボタンをクリックする。
ルートディレクトリにコピーした index.php を編集する。
- 「index.php」の「編集」アイコンをクリックする。
- 次の画像のように、最後の行に「/サブディレクトリ名」を追記する。
- [上書保存]ボタンをクリックする。
- [閉じる]ボタンをクリックする。
ルートディレクトリにある index.html 等を削除する。
- 「index.html」の「削除」アイコンをクリックする。
- 「default_page.png」の「削除」アイコンをクリックする。
最終確認
最後に表示テストです。
ご自身のドメイン名を使って
http://ドメイン名
例 http://sample.pigtail.jp
この形式でウェブブラウザでアクセスしてみてください。
次のようにデフォルトのページが表示されれば、作業は無事完了です。
(WordPress のバージョンによってデザインは変わります。)
削除したはずの次の画面(index.html)が表示された場合、ウェブブラウザのキャッシュのせいかもしれません。
キャッシュを削除して再読み込みするスーパーリロードを試してみてください。
Mac の場合は [Shift]+(更新ボタン) らしいです。
ブログの記事を更新したのに、
試しに表示してみると反映されてない!
そういう場合は、このスーパーリロードの出番です。
WordPress をインストールしたら初期設定を始めましょう。